街を散策中、雨に振られて木の下に避難したロイドは、見覚えのある先客を見つけた。長い水色の髪から水が滴り落ち、マントまで濡れネズミだ。
「びしょ濡れになってやんの!」
「貴様もだろう」
「俺はそこまで濡れる前に避難してこれたっての」
憎まれ口を叩いたものの、水の滴る前髪をかきあげたユアンの仕草に、ロイドの身体の動きが止まる。
「どうした」
「……そうやって黙ってれば絵になるくらいカッコいいなって」
「ほう」
ユアンは調子に乗った顔で、ロイドの片手を手に取ったかと思うと──大きな美しい鳥がついばむように、手の甲にキスをした。
「どうだ、我が物になる気になったか」
「ならねえって!」
否定はしたけれど、思わず胸が高鳴ったのは隠せない。雨に濡れた身体が冷たいから、握られたままの温かい手は、雨が止むまで振りほどかずにいる事にした。
「びしょ濡れになってやんの!」
「貴様もだろう」
「俺はそこまで濡れる前に避難してこれたっての」
憎まれ口を叩いたものの、水の滴る前髪をかきあげたユアンの仕草に、ロイドの身体の動きが止まる。
「どうした」
「……そうやって黙ってれば絵になるくらいカッコいいなって」
「ほう」
ユアンは調子に乗った顔で、ロイドの片手を手に取ったかと思うと──大きな美しい鳥がついばむように、手の甲にキスをした。
「どうだ、我が物になる気になったか」
「ならねえって!」
否定はしたけれど、思わず胸が高鳴ったのは隠せない。雨に濡れた身体が冷たいから、握られたままの温かい手は、雨が止むまで振りほどかずにいる事にした。