ロイドとたまたま街で会ったら、ちょうどいいから買い物に付き合ってくれと強引に腕を引っ張られて、食料品店にいる。どこかの家の母親らしい恰幅のよい女性が値切り交渉をしているのを眺めて、ユアンは一体自分は何をしているのかと遠い目になった。
「利害一致で協力する事になったんだから、今は仲間みたいなもんだろ? 買い物くらい付き合ってくれって」
言いながら、紙袋二つのうち一つを持たされる。最近料理が楽しいのだと言いながら新鮮な魚やエビに目を輝かせ、キャベツを二つ持ってどっちが重いか悩んでみたり。不服そうな態度を装っても、瞳をキラキラさせたり、真剣な顔で目を細めたりとコロコロ変わるロイドの表情が面白かったのは事実だった。
「店のおじさん、親切だったな! 一個オマケなんて」
今もリンゴ一つ儲けただけでホクホク顔だ。なのに何故か、そのリンゴがこちらに差し出される。意図が読めなかった。
「今日買い物に付き合ってくれただろ? そのお礼」
「一個も要らん」
「そうか? じゃ、半分こな」
公園のベンチに促され、何かしら細工などをするためのものだろうか、ナイフを取り出してリンゴを半分に割る。流石は剣士と言うべきか、まな板も土台もないのに綺麗な二等分になっている。
「美味いな」
「ああ、悪くない」
あんまりニッコリ笑って言うものだから、ユアンも改めて差し出されたリンゴの片割れを素直に齧って笑った。よく晴れた空の下、平和な街、必死になって我が物にしようとした相手が、奇妙な紆余曲折でのんきにリンゴなんぞを齧っている。悪くはない。
「利害一致で協力する事になったんだから、今は仲間みたいなもんだろ? 買い物くらい付き合ってくれって」
言いながら、紙袋二つのうち一つを持たされる。最近料理が楽しいのだと言いながら新鮮な魚やエビに目を輝かせ、キャベツを二つ持ってどっちが重いか悩んでみたり。不服そうな態度を装っても、瞳をキラキラさせたり、真剣な顔で目を細めたりとコロコロ変わるロイドの表情が面白かったのは事実だった。
「店のおじさん、親切だったな! 一個オマケなんて」
今もリンゴ一つ儲けただけでホクホク顔だ。なのに何故か、そのリンゴがこちらに差し出される。意図が読めなかった。
「今日買い物に付き合ってくれただろ? そのお礼」
「一個も要らん」
「そうか? じゃ、半分こな」
公園のベンチに促され、何かしら細工などをするためのものだろうか、ナイフを取り出してリンゴを半分に割る。流石は剣士と言うべきか、まな板も土台もないのに綺麗な二等分になっている。
「美味いな」
「ああ、悪くない」
あんまりニッコリ笑って言うものだから、ユアンも改めて差し出されたリンゴの片割れを素直に齧って笑った。よく晴れた空の下、平和な街、必死になって我が物にしようとした相手が、奇妙な紆余曲折でのんきにリンゴなんぞを齧っている。悪くはない。